現場で差がつく3つの資質とは?Webディレクターに向いている人の特徴

現場で差がつく3つの資質とは?Webディレクターに向いている人の特徴のアイキャッチ画像 キャリア・働き方

「Webディレクター 向いている人」で検索すると、たくさんの記事がヒットします。コミュニケーション能力、問題解決力、マネジメント力、柔軟性…。特徴を10個以上並べている記事も珍しくありません。

正直に言うと、あれを全部満たせる人はほとんどいません。私も15年以上この仕事をしていますが、今でも「向いてないな」と思う瞬間はあります。

この記事では、あえて特徴を絞り込みます。現場で実際に差がつくのは、突き詰めると3つの資質だけだと感じているからです。加えて、「向いてないかも」と不安な人がどう考えればいいかも、経験談を交えてお伝えします。

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Webディレクターに「向いている人」の共通点は、実はシンプル

巷でよく言われる「向いている人リスト」が当てはまらなくても大丈夫な理由

先に結論からお伝えします。Webディレクターに向いている人の共通点は、シンプルに言えば「全体を見て、間を取り持てる人」です。

世の中の記事にある「コミュ力」「発想力」「ストレス耐性」といった項目は、どれも間違ってはいません。ただ、これだけ数が多いと、読んだ人は「全部は当てはまらない…私には無理かも」と不安になりやすいと感じています。

現場で見ていると、これらの特徴をすべて生まれつき持っている人はまずいません。むしろ、仕事をしながら少しずつ身についていく力のほうが多いです。だからこそこの記事では、最初からある程度の素養がないと厳しいものと、やっているうちに伸びるものを分けて、本当に重要な3つだけに絞ってお話しします。

現場で本当に差が出る3つの資質

①段取りを「引く」力(全体から逆算して考えられるか)

Webディレクターの仕事は、目の前のタスクを順番にこなすだけでは回りません。公開日やクライアントの意思決定のタイミングから逆算して、「今週やるべきこと」「今日中に確認を取っておくべきこと」を組み立てる必要があります。

これができないと起こりやすいのが、終盤の火だるまです。私自身、新人の頃に痛い経験があります。デザイン確認を後回しにしたまま制作を進めてしまい、公開1週間前になって「ここ、そもそも要件と違うのでは」という指摘がクライアントから入ったことがありました。逆算していれば、もっと早い段階で気づけたはずの問題です。

この力は、最初から完璧である必要はありません。ただ、「今やっていることが、最終ゴールのどこにつながっているか」を意識するクセがあるかどうかは、向き不向きに関わってくる部分だと感じています。

②白黒つかない状況に耐えられるか(答えのない調整を楽しめるか)

Web制作の現場では、「正解が決まっていない」状況が頻繁に発生します。クライアントの要望と、デザイナーが作りたいもの、エンジニアが実装できる範囲。これらが噛み合わないことは珍しくありません。

こうしたとき、「早く白黒つけたい」というタイプの人は苦しくなりやすい傾向があると、現場では考えられています。逆に、「今はまだ決めきれないけれど、材料を集めながら着地点を探る」というプロセス自体を苦にしない人は、ディレクター業務との相性が良いことが多いです。

私も以前、機能追加の要望とスケジュールが両立しない案件で、1週間近く結論を保留にしたまま関係者と調整を続けたことがあります。当時は「早く決めないと」と焦っていましたが、今思えば、あの保留期間こそがディレクターの仕事の本質だったと感じています。

③人の得意・不得意を観察する癖があるか

3つ目は、意外と見落とされがちな資質です。デザイナーにもエンジニアにも、それぞれ得意な領域と苦手な領域があります。この違いを普段から観察して覚えている人は、依頼の出し方や確認のタイミングを自然と調整できます。

たとえば、「このエンジニアは仕様が曖昧だと手戻りが増えやすいから、依頼時に細かく書く」「このデザイナーは早めにラフを見せると軌道修正しやすい」といった判断です。これは特別な才能というより、日々の観察の積み重ねでできるようになる部分が大きいと感じています。

「向いていないかも」と感じても、慌てなくていい理由

経験で伸びる力・伸びにくい力の見分け方

ここまで紹介した3つの資質のうち、①段取り力と③観察力は、経験を積むことでかなり伸びます。最初から得意である必要はありません。

一方で②の「白黒つかない状況への耐性」は、人によって伸びしろに差が出やすい部分だと感じています。「決まっていない状態が苦痛でしかない」という感覚が強い人は、無理に自分を変えようとするより、要件が固まってから動くタイプの職種(実装寄りのポジションなど)のほうが力を発揮しやすいかもしれません。

向いていないと感じた項目が、経験で伸びる種類のものなのか、性質に近い部分なのか。ここを分けて考えるだけでも、不安の質は変わってくるはずです。

ディレ和尚が新人時代に「向いてない」と落ち込んだ話

正直に告白すると、私は新人時代、何度も「向いてないかもしれない」と思っていました。特に苦手だったのが、クライアントから曖昧な要望を受けたときの反応です。「もう少しおしゃれな感じにしてほしい」と言われて、何をどう聞き返せばいいのか分からず、そのまま持ち帰って一人で悩んでいました。

今なら分かります。あの場で「おしゃれというのは、具体的にどのイメージに近いですか」と聞き返せばよかっただけです。当時はそれすら思いつきませんでした。

向いていないと感じていたのは、資質そのものではなく、単に場数が足りていなかっただけだったと、今振り返ると思います。

不安なまま踏み出す前に、小さく適性を確かめる方法

今の仕事の中でできるミニテスト

いきなり転職や異動を決める前に、今の環境の中で試せることがあります。

  • 複数人が関わる小さな企画やイベントの、日程調整・進行役を買って出てみる
  • チームで意見が割れたとき、あえて自分から「一旦こう進めませんか」と着地点を提案してみる
  • 同僚の仕事の進め方を観察して、「この人は何が得意そうか」を言語化してみる

これらをやってみて、苦痛より面白さを感じる瞬間があるか。それが一つの目安になります。全部が得意である必要はありません。

それでも迷ったら意識したい判断軸

それでも判断がつかない場合、私は「続けたいと思えるかどうか」を軸にすることをおすすめしています。得意かどうかより、続けているうちに少しずつでも楽しさを感じられるかどうかのほうが、長い目で見ると重要だと考えられることが多いためです。

向いている・向いていないは、あくまで最初の傾向にすぎません。現場に入ってから変わっていく部分のほうが、実際は大きいと感じています。

まとめ:向き不向きより、続けたいと思えるかどうか

Webディレクターに向いている人の共通点は、①段取りを引く力、②白黒つかない状況への耐性、③人を観察する癖の3つに絞れます。このうち①と③は経験で十分に伸びる力です。

不安なまま結論を出す必要はありません。今の仕事の中で小さく試してみて、それでも迷ったら「続けたいと思えるか」を判断軸にしてみてください。

ディレ和尚のひとこと
向き不向きは、やってみるまで分からぬもの。案ずるより、まず小さく踏み出すべし。

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